あなたの会社のマネジメント、大丈夫ですか?

昨日の記事では、ビジネスを行う上で最も重要なのは、数字を取ることだ、ということを解説いたしました。
この記事では、セールスの各プロセスにおける数字の重要性を説明しました。

しかし、数字が重要となるシーンは、セールスに限ったことではありません。
数字を取ることの重要性は、マネジメントの現場でも重要となってきます。

こんにちは。愛知県豊田市で集客・マーケティングのお手伝いをしていますセールスコピーライターの立澤(たちざわ)です。

とある会社の事例

ここでとある会社の事例を紹介しましょう。
ここで紹介する例は、良い例ではなく、悪い例です。

この会社は、新規客の開拓はほとんど行わず、既存客からの受注が中心です。
業績も比較的安定しており、売上、利益が年によって、大きく変動することはありません。

利益率も、これまでは安定しており、売上が上がれば一定の利益がついてくる状況です。
しかし世の中の状況が急激に変わり、前年と変わらない売上が上がっているにもかかわら
ず、利益が落ち込んできます。

採用も苦戦するようになり、人材育成も進んでいません。
このような状況がしばらくつづき、状況は改善されないまま、ついに赤字が目前となってきました。
対策を打つにしても、何から手を付けたらよいのかすら、わかりません。

まずは日々の数字をおさえることから

この会社の場合、経営に関する日々の数字を全くおさえていませんでした。
売上はそれほど苦労せず、なんだかんだで年度末には目標とする売上を確保できていたため、「成り行き」の経営でなんとかなってしまっていたのです。

マネージャーが持つマネジメントの指標(数字)は、従業員の有給取得日数、残業時間のみです。
これに加え、強いて言えば、売上という指標がありますが、売上については、前述のとおり、成り行き任せの状態でした。

成り行きの経営で赤字寸前まで来てしまったこの会社。
実は世間にはこのような会社が意外なほど多いのです。

さて、今回紹介したこの会社。
まず何から手をつければよいでしょうか?

これは今さら申し上げるまでもないですが、まずは基本となる数字を取り、時系列で数字を比較することから始めます。
これまで数字を取ってきてなかったのですから仕方がありません。

数字はとりあえず取ってあるが、分析はしていない状況ということであれば、ラッキーです。
まずはそれらの数字を引っ張り出し、整理します。

数字を整理しだすといろいろなことがわかってきます。

例えば、会社の支出を分解し、月ごとの外注費データを整理したら、ある時期を境に、外注費が急増していることがわかったとします。
なんでこんなことになってるのかと、現場のマネージャーにヒアリングをしました。
その結果、恐るべきことが判明する、なんてこともあります。

そのマネージャーは、「売上」を確保するため、自社で主体的に遂行するのが難しい仕事を受注しました。
受注後、自社の戦力では実行できないことがわかったので、外注にお願いすることにしました。

外注費は、自社で実行できない難しい仕事ですので、高くつきます。
その結果、その仕事の利益率は、従来よりも大幅に下がってしまいました。

しかしそのマネージャーにしてみれば、売上は予定どおりあげることができたので、お咎めもなかったどころか、胸を張って、「目標を達成しました! 」と得意になっていたという有様です。

このようなことを繰り返した結果、売上はあがるものの、利益が圧迫され、会社の業績は下降線をたどっていきます。

この例では見過ごすことができないことが2つあります。

1つめは、このマネージャーには、利益確保という視点が欠如している点

2つめは、このマネージャーは、自分の配下の戦力を把握していなかった点

さらに言うと、このマネージャーは、自社でできない仕事は外注にやってもらえばよい、という観点しかなく、現時点では遂行できない業務を今後、どのような計画で遂行できるようにしていくか、という視点がありません。

つまり、人材育成も「成り行き」となってしまっています。
この例では、少なくとも外注費という数字を毎月おさえ、グラフにプロットしていれば、「異常値」として検出できたわけです。

異常値として検出できれば、そこからは、お馴染みの問題解決です。
このような状態になっている真の原因は何かを特定し、対策を打っていくわけです。

あなたが率いる組織が軍隊だとしたら

このマネージャーが配下の社員の戦力を把握していなかったことも、見過ごせない点です。

たとえば、あなたがマネージャーとして率いている組織が軍隊だとしましょう。
軍の司令部から、あなたの小隊に、○○戦線の攻略が命じられたとします。

ここでは、軍の司令部は、あなたの小隊の戦力を考慮せず、この命令を下したとします。
そのときあなたは、盲目的にこの命令に従うでしょうか?

軍においては、上の命令は絶対、ということはありますが、
あなただったら、こんな時、何をしますか?

誰もが無駄死にしたくありませんから、あなたはまず、攻略すべき敵の戦力や戦場の環境に関する情報を収集します。
そして忘れてはならないのが、今現在の自分の小隊の戦力です。

自分の率いている小隊は、目の前の敵に対し、勝ち目がある戦力を保有しているのか?
仮に、自分の組織の戦力と敵の戦力を比較し、明らかに勝ち目がないことを司令部に数字で報告すれば、援軍を手配するなり、なんらかの対策をしてくれることでしょう。

このように、マネージャーが自分の配下の社員がどのような能力を保有しているかを数値化しておけば、できもしない仕事を受注してしまうなんてことは起こらないはずです。

まとめ

いかがでしたでしょうか?
数字を取って分析することの重要性は、セールスという領域にとどまらず、会社のマネジメント全体、ひいては経営全体に及びます。

数字の蓄積、モニターがなされていない状況ですと、業績が低下した時、つまり会社の問題が顕在化してしまった時も、どこから手をつけてよいのかすら、わからないという状況に陥ります。

経営、マネジメントの状況が数字で語れない場合、それはただの「会社ごっこ」 、「マネジメントごっこ」に過ぎないのです。
常日頃から、あらゆる数字をモーターし、異常値が出てきたら、問題が顕在化しないうちに、すぐに対策を打つという状況にしていきたいものです。

本日も最後までお読みいただき、ありがとうございました。