これまで5回にわたり、小さな会社向けのビジネスモデル、つまり、儲かる仕組みについ
て述べてきました。
小さな会社のビジネスモデルとは、簡潔にいいますと次のとおりとなります。

  1. 売れると利益が多く取れる本命商品(バックエンド商品)を持つ
  2. 本命商品は、既存客との関係性構築を継続し、信頼を得ることで売れる商品
  3. 既存客が少ない場合は、おとり商品(フロントエンド商品)を売り、見込み客との接点を持ち、その後、関係性構築を行い、顧客を育てていく。
  4. おとり商品は見込み客を惹きつけるために思い切った低価格に設定する
  5. おとり商品では利益は取れなくてよい。利益はバックエンド商品を売ることで回収する

こんにちは。愛知県豊田市の集客コンサルタント・セールスコピーライターの立澤(たちざわ)です。
本日もよろしくお願いします。

おとり商品が本命商品となっていると大変なことになる

本日注目したいのは、上記のについてです。
つまり、 「おとり商品では利益は取れなくてよい。利益はバックエンド商品を売ることで回収する。」という部分です。

例えば、町の電器屋さん。

従来の本命商品である家電製品は、大型家電量販店やネット通販の普及により、利益がほとんど取れなくなってきているのが実情です。
時折、既存のお客さんから注文がある、レンジフードの修理などでなんとか食いつないでいる。

こうなってくると、この店のメイン商品は、レンジフードなどの修理ということになってしまいます。
ところが、これまでに述べてきたように、業績を立て直している電器屋さんは、キッチンなどのリフォームを本命商品(バックエンド)に据えてきています。

このような店は、レンジフードの修理などのサービスは、おとり商品(フロントエンド商品)と位置づけ、利益が取れなくてもよい価格設定を打ち出してきます。
このような状況になると、レンジフードなどの修理で食いつないでいる店はたまったものではありません。

食品を取り扱うドラッグストア

こういった状況はいろいろなところで見ることができます。
次の例は、 ドラッグストア。

ドラッグストアといえば従来は、薬、化粧品、洗剤、お掃除用品、日用雑貨の取り扱いが中心でした。
しかし、ここ最近、ドラッグストアは、食品の取り扱いを始めているケースが多くなってきています。

静岡県西部地方を中心に店舗を展開する、杏林堂。

杏林堂の店舗はどこへ行っても大盛況です。
以前は従来型ドラッグストアだったのですが、ここ最近、食品の品ぞろえを充実させ、店舗も大型化しています。
特徴的なのは、広い店舗の半分弱が食品売り場となっていることです。

食品で取り扱っていないものは、鮮魚くらいでしょうか。
とにかく食品の価格が安い。

調べてみると、ドラッグストアにとって、食品はあくまで、おとり商品なのです。
つまり利益は最小限でOKです。

価格の低い食品で多くのお客さんを集め、食品の買い物のついでに、 利益の取れる医薬品や日用雑貨を買ってもらい、利益を出すというビジネスモデルです。
来店するお客さんにとっては、杏林堂1件でほどんどの用事は済んでしまうという、まさに「ワンストップ店舗」となっています。

こういった店舗は、高齢者にはありがたいかぎりでしょう。
事実、杏林堂の近くに店舗を構えているスーパーマーケットは客足が遠のき、見るからに経営が厳しそうです。

価格勝負では勝てなくなる

これまで説明したように、競合がフロントエンドとして打ち出している商品を本命商品に据えている事業は、大変なことになります。
競合は、あくまでフロントエンドとして、その商品を売っているわけですから、利益は取らなくてもよい。

このような競合とガチンコで勝負しても勝ち目があるはずもありません。
もしあなたのビジネスにおいて、収益のメインに据えている商品やサービスが、価格競争にさらされ、経営が苦しくなっているとしたら、あなたの本命商品は、競合のフロントエンド商品と競争している可能性が高いのです。

このような状況に陥っているとしたら、一刻も早く、現状、つまり価格競争から脱出する手立てを考えなければなりません。

さらに価格競争で利益が取れないけれど、仕事も忙しいということであれば、なお状況は悪いと言わざるをえません。
低い利益で目いっぱい働かなくてはならない状況ですと、当然のことながら、現状を打開する対策を考える時間もありません。

収益の低下はじわじわと攻めてくる

自社の本命商品が、他社のフロントエンド商品となっているケース。

価格競争にある程度対応していれば、苦しいながらも、短期間ですべての顧客が離れていくことはありません。
苦しいながらも、なんとかなってしまっている状況です。

この、なんとかなってしまっている状況。

この状況になれてしまうと、この状況が普通となってきます。
つまり、何か打開策を行うにしても、腰が重くなります。
そうこうしているうちにも毎年じわじわと収益が下がりつづけていきます。

それでも、なんとかなってしまっているがゆえに、対応が遅れて何年も経過してしまう。
現状では状況を打開する手立てはないのですが、ズルズルといってしまう。
非常に辛い決断であることは承知ですが、まずは現状を打開するために、今すぐ動き出しましょう。

本日も最後までお読みいただき、ありがとうございました。