「チラシとは何のために作ってますか?」

「そんなの決まっているじゃないですか。売上を上げるためですよ。それ以上の役割ってあるんですか?」

こんにちは。愛知県豊田市で集客・マーケティングのお手伝いをしていますセールスコピーライターの立澤(たちざわ)です。

チラシに限らず、ホームページ、Web広告など、どんな媒体でも最終的には広告費用を十分に回収できる売上アップにつなげなければなりません。

ただ、最終的な目的に到達するまでに、どのようなステップを踏むかは、よく考えなければなりません。
たとえば、効果やうれしさがよくわからない高額の商品をチラシ1枚で売るのは、現実的にまず不可能です。

ふすまの張替え1500円でやります!

ここで1つ例を紹介いたします。

新聞の折込みチラシに、こんなのがありました。

ふすまの張替え、 2枚裏表1500円でやります

このチラシを見た方からは、どんな反応が得られるでしょうか?

「これ、安いな~、 1500円ならお願いしてみようか。」

「ふすま2枚裏表張替えで1500円?これで儲けが出るのかな?」

いろいろな反応があると思いますが、 1つ言えることは、ふすま2枚裏表の張替えを1500円では、利益はほとんどないどころか、赤字でしょう。

この広告は、何の会社が出しているものでしょうか?

よく見るとどうやらリフォームの会社のようです。
チラシの右下には、なにやら暗号のような英数字が書いてあります。

このチラシから得られる効果とは?

さて、 リフォーム会社は、このチラシからどのような効果を得ようとしているのでしょうか?

本業のリフォーム業は受注がなかなか取れないので、激安のふすま張替え業で活路を拓こうとしたのでしょうか?
おそらくこのようなことを狙った会社も、もしかしたらあるかもしれません。
しかし、このようなチラシからはいろいろなことが読み取れます。

このチラシを見たお客さまが、 「これは安い!」思い、ふすまの張替えを申し込むとしましょう。
そうすると、次に発生することは何でしょうか?
チラシに掲載した連絡方法にもよりますが、仮に電話やFAXで問合せ、申込み連絡が来た場合はどうでしょうか。

申込みをされたお客さま宅を訪問し、張替え作業を行うにあたっては、住所、氏名、電話番号を確認する必要があります。
QRコード等でインターネット経由での申込みとなる場合は、上記の情報に加え、メールアドレスも入手することができます。

更に、この種のアプローチの大きなメリットは、ふすまの張替え作業を行うことで、作業する人は、お客さまの家に上がることができます。

これらは何を意味するでしょうか?

お客さまの家に上がることで、お客さまの家の現状を見ることができ、お客さまの現状に合ったリフォームの提案をすることができます。
更に、いただいた住所、メールアドレス宛に、定期的にリフォームに関する情報、ニュースレターを発送することができます。

ここで、 リフォームに関する「情報、ニュースレター」と書いたのは意味があります。
お客さまに提供いただいた住所、メールアドレスに次から次へと売り込みのチラシやら、カタログなどが送りつけられたら、あなたはどういう反応を示すでしょうか?

よほどリフォームに切迫感を感じていない限り、それらのチラシやカタログは、開封もせずに捨てられていくことでしょう。

今回のようなリフォーム会社が、利益がほとんど出ない商品のチラシを配布して得られる効果は、お客さまの連絡先を入手し、関係性構築の足がかりを築くことと言えます。
また見込み客の家に上がることにより、見込み客の現状、実情、つまり、どんなことに困っているか、どんなことに不満を持っているのかを知ることができます。

顧客の現状、実情は、とてつもなく重要な情報です。
これを把握していることで、見込み客が本当に欲しいと思っているピンポイントの提案ができるようになります。
逆に見込み客の現状、実情がわからないまま、商品の提案をしても、反応が得られず、更には何で反応が得られなかったのか原因がわからない、、という状況に陥ります。

ほぼ盲目状態で、推測で次の改善策を打ち、提案していくということをひたすら繰り返さなければなりません。
よって、顧客の実態を知る、という上で、 「ふすまの張替えを格安で多く受注する」という活動は非常に有効であり、こういった活動は、ふすま張替え作業単体が赤字であってもやるべきです。

当然のことながら、ふすま張替えのチラシ、作業で得られる情報を有効に活用するには、いくつかの仕掛けが必要です。
まず第1に、ふすまの張替えを実際に行う人は、お客さまの家の実情を把握する「営業マン」でなければなりません。

せっかくのチャンスにおいて、ふすまの張替え作業だけを気持ちよく行っただけでは、単なる慈善事業になってしまいます。
張替え作業を行う人が、作業以外のことを行うのが困難な場合は、別途営業マンを同行させるとよいでしょう。
別途、人件費がかかってしまいますが、顧客の実情調査を何も行えないよりは100倍マシです。

ふすま張替えは、 リフォーム受注への布石

今回の事例は、 「ふすまの張替え」は見込み顧客の住所、メールアドレスを得ることや、見込み顧客の実態を知るための「フロントエンド商品」と位置づけることができます。
この場合、このフロントエンド商品の一番のUSPは、「価格」ということになります。

おそらくこの価格ではほとんど利益が出ない、あるいは赤字になるでしょうから、他社にはマネのできない価格となるわけです。
そして、入手した顧客情報、顧客の住宅の実態、顧客との会話から出てきた顧客の不満、望んでいることなどから、バックエンド商品であるリフォームを売るプロセスに入っていきます。

「リフォームを売る」とはいっても、すでにお伝えしたように、いきなりカタログを送りつけるようなやり方は失敗する可能性が高いので、徐々に顧客との関係性を構築していきます。

まとめ

今回の記事のタイトルは、 「セールスプロセスにおけるチラシの役割とは?」とありますが、今回の事例の場合、チラシの役割は、見込み客が気軽に試せる「フロントエンド商品」を売るということになります。

いきなり、高額の商品を売るためのアプローチではなく、まずは気軽に試せるフロントエンド商品で、顧客との接触機会を作り、徐々に関係性を構築し、最終的に利益が多く取れるバックエンド商品を売ることにつなげます。

まずはバックエンド商品である、 リフォーム商品を売るための、 「セールスプロセス」全体を構築し、その中で、フロントエンドである、 「ふすまの張替え」を売るためのツールとして、新聞折込みのチラシを使った、ということです。

本日も最後までお読みいただき、ありがとうございました。